当園は抹茶の原料である碾茶の乾燥機を大正13年に日本ではじめて考案して以来、抹茶との深い関わりから、抹茶を販売主力製品として今日まで歩んでまいりました。川筋砂地や扇状地で生まれる挽き色が濃く味まろやかな碾茶や、山手高地から生まれる香り高い碾茶を園主が吟味し、年間を通じて変わらぬ香りと味の抹茶をお届けしております。
原料碾茶は覆い下栽培による京都府内産一番茶のみを使用し、茶臼挽き(石臼挽き)で、無添加であることが当園の抹茶の特徴です。また、抹茶は「茶臼挽き」のものが最上であるという信念のもと、80台の茶臼で販売商品の全種類を当園で丁寧に挽き上げており、粉砕抹茶は一切使用しておりません。
当園は常に挽きたての抹茶をお届けすることをお約束いたします。当園の抹茶は、色鮮やかで香り高く、くせのない素直な味、挽き細やかさゆえ、茶道関係の皆様方より御好評いただいております。最近では和、洋の食品材料としてもご利用賜っております。
当園が明治時代中期に譲り受けた約600年の時を超えて今も栽培を続けている茶園「奥ノ山茶園」。そこに植わっていた600年の歴史を宿す在来種の中から、次世代に残せる優良な茶樹の選別に1980年から20年もの年月をかけて選び抜いたのが「成里乃」と「奥の山」です。
「成里乃」は抹茶の旨味成分テアニンの含有量が従来品種の二倍近くあり、苦み渋みを感じさせない濃厚な味とふくよかな香りが特徴です。この成分分析による旨味成分の量が品種登録に繋がりました。また「成里乃」の中でも「プレミアム成里乃」は茶摘み方法から仕立て、選別まで別作業で丹念に行い、より研ぎ澄まされた品となっております。
「奥の山」は品種発見者である五代目信夫が「これだけ緑濃い葉は無い。まるで天然玉露のように良く染まっている」と、これが特徴で品種登録が出来ました。穏やかな旨味と、緑濃い挽き色、高い香りが特徴です。当園にはこの「奥の山」の母樹である樹齢400年以上の古木が今も一本のみ現存し、この母樹より挿し木で増殖致しました。
「無門」は京都府奨励品種「あさひ」を原料として、抹茶に挽き上げております。「あさひ」は宇治で見つけられた碾茶の中でも最高品種で、茶品評会では上位を独占する良質の茶です。澄み切った高い香りとまろやかで上品な味は「あさひ」が持つ素晴らしい特徴です。当園では令和元年に「あさひ」を植替え、令和6年初摘みに向けて育成しております。
例年「奥の山」の茶葉は全て碾茶として製造し、抹茶として販売いたしておりますが、近年は、品種登録の際の決め手となりました緑濃い茶葉を活かした「玉露」にも取り組むことになり、宇治白川の茶揉み製造名人に依頼し「玉露」を生産致しております。令和元年の宇治市茶品評会玉露の部に出品し「一等賞」を受賞しております。上品な旨味と覆い香(おおいが)と呼ばれる高い香りが特徴です。
他、当園では奥ノ山茶園以外で栽培された抹茶の取り扱いもございます。
コチラをご覧ください。